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2026.06.15
14:57

オフィス内装工事費用の相場は坪10〜80万円|内訳と抑え方を解説

オフィスの移転や改装を検討するとき、最初に気になるのが「内装工事に一体いくらかかるのか」という費用の問題ではないでしょうか。

坪単価で大きく幅があり、何を基準に予算を組めばよいのか分かりにくいのが実情です。

結論として、オフィス内装費用は坪単価10〜80万円が目安で、物件タイプと工事範囲によって金額は大きく変わります。

物件選びの段階で、費用の大枠はほぼ決まると言っても過言ではありません。

この記事では、物件タイプ別・面積規模別の費用相場から、工事項目ごとの内訳、見積書の見方、そして費用を抑える具体的な方法まで、オフィスづくりを担当する方が知っておくべき情報を順に解説します。

オフィス内装費用の相場を物件タイプ別に解説

オフィスの内装費用は、物件がどの状態で引き渡されるかによって大きく異なります。

まずは物件タイプごとの坪単価と総額の目安を一覧で確認してください。

結論
  • スケルトン物件:坪単価30〜80万円
  • 居抜き物件:坪単価10〜35万円
  • セットアップオフィス:坪単価0〜15万円
物件タイプ坪単価の目安20坪の総額50坪の総額工期
スケルトン物件30〜80万円600〜1,600万円1,500〜4,000万円2〜3ヶ月
居抜き物件10〜35万円200〜700万円500〜1,750万円2〜6週間
セットアップオフィス0〜15万円0〜300万円0〜750万円即日〜2週間

スケルトン物件の費用が高くなる理由

スケルトン物件は、コンクリートがむき出しの状態で引き渡されます。

床・壁・天井の仕上げから、電気・空調・防災設備の施工、間仕切り壁の設置まで、すべての工事を一から行う必要があるため、坪30〜80万円と費用が最も高くなります。

その分、レイアウトやデザインの自由度は最も高くなります。

同じ広さでも、シンプルな仕上げなら坪30万円台で収まる一方、会議室を複数設けてガラスパーティションやデザイン壁を採用すると坪60〜80万円まで上がります。

居抜き物件で費用を抑えられる条件

居抜き物件は、前のテナントが使っていた内装や設備を引き継げる物件です。

改装範囲が少なければ、スケルトンの半額以下のコストで済むケースが多くなります。

コスト削減効果を最大化するポイントは、同業種・同規模の居抜きを選ぶことです。

前テナントと業種が近ければ、空調やLAN配線、OAフロアをそのまま流用でき、改装費を大きく圧縮できます。

逆に業種が大きく異なると、解体して作り直す範囲が広がり、コストメリットは薄れます。

セットアップオフィスはほぼ工事不要

セットアップオフィスは、ビルオーナーが内装や什器を整えた状態で貸し出す物件です。

テナント側の内装工事がほぼ不要なため、初期費用を大幅に削減できます。

月額賃料はやや割高になる傾向がありますが、工事期間が短く、すぐに業務を始められる点が魅力です。

面積規模別のオフィス内装費用の目安

「自社の広さだといくらかかるのか」を把握できるよう、面積帯ごとの費用目安を一覧にまとめました。

物件タイプは居抜き・スケルトンの2パターンで比較しています。

ポイント

内装工事には面積に関係なく発生する固定費があるため、小規模オフィスほど坪単価が割高になり、面積が大きいほど坪単価は下がる傾向があります。

面積想定人数居抜き物件スケルトン物件
10坪3〜5名100〜300万円300〜500万円
20坪6〜12名200〜600万円600〜1,000万円
30坪10〜20名300〜900万円900〜1,500万円
50坪20〜35名500〜1,500万円1,500〜2,500万円
100坪40〜70名1,000〜3,000万円3,000〜5,000万円

上記は内装工事費のみの概算で、什器や家具、IT工事は含みません。

一般的なオフィスワークでは1人あたり2.5〜3.5坪が必要面積の目安となるため、人数から逆算して必要な広さをイメージするとよいでしょう。

面積が大きいほど坪単価は下がる

現場管理費や設計費といった固定費は、オフィスの広さに関係なく一定額が発生します。

そのため10坪程度の小規模オフィスでは坪単価が割高になりやすく、50坪以上になるとスケールメリットで坪単価が下がります

見積もりを比較する際は、総額だけでなく坪単価の水準にも注目してください。

オフィス内装費用の内訳を工事項目別に解説

内装工事の見積書には多くの項目が並び、どこに費用がかかるのか分かりにくいものです。

主要な工事項目ごとの坪単価を整理しました。

ポイント
  • 間仕切り・床・電気・空調が費用の中心
  • 什器・家具は工事費とは別枠で計上
  • 項目ごとの単価を把握すると見積比較がしやすい
工事項目坪単価の目安主な内容
仮設・解体工事2〜5万円既存内装の撤去、養生、仮設電源
間仕切り壁工事3〜10万円会議室・個室の壁、パーティション
床工事・OAフロア2〜8万円床仕上げ、配線収納の二重床
電気設備工事3〜12万円照明、コンセント、分電盤
空調設備工事3〜10万円吹出口の移設・増設、個別空調
通信・LAN配線1〜5万円有線LAN、Wi-Fi、電話回線
防災設備工事1〜4万円感知器、スプリンクラー、誘導灯

間仕切り壁は仕様で費用が変わる

会議室や個室を作る間仕切り壁は、仕様によって費用が大きく変わります。

一般的な石膏ボード壁なら坪3〜5万円ですが、防音性能が求められる会議室では坪6〜8万円、デザイン性を重視するガラスパーティションでは坪8〜15万円が目安です。

個室の数を最小限に抑え、オープンスペース中心のレイアウトにすると、この費用を圧縮できます。

床・OAフロアは配線量で選ぶ

IT機器が多いオフィスでは、配線を収納するOAフロアがほぼ必須です。

床仕上げ材と二重床の組み合わせで費用に幅が出ます。

最も一般的なタイルカーペットは坪0.5〜1.5万円、置敷式のOAフロアは坪1〜3万円が目安となります。

汚れた部分だけ交換できるタイルカーペットは、長期的なメンテナンスコストも抑えやすい選択肢です。

什器・家具は1人あたり10〜30万円

デスクやチェア、収納などの什器は、工事費とは別に1人あたり10〜30万円ほどかかります。

デスクやキャビネットは中古でも品質差が出にくいため、中古品を活用すれば費用を半分以下に圧縮できます。

一方でチェアは座り心地が生産性や健康に直結するため、新品への投資をおすすめします。

A工事・B工事・C工事の費用区分を理解する

オフィスビルの内装工事には、誰が費用を負担し、誰が業者を選ぶかによって3つの区分があります。

この区分を理解しておかないと、想定外の出費につながります。

結論

B工事は市場価格の1.5〜2倍になりやすいため、契約前に範囲と概算を必ず確認することが重要です。

区分費用負担業者選定対象工事の例
A工事ビルオーナービル指定共用部・外壁・エレベーター
B工事テナントビル指定防災設備・空調幹線・電気幹線
C工事テナントテナント自由内装仕上げ・間仕切り・什器

最も注意すべきはB工事です。

ビル指定の業者が施工するため競争原理が働かず、費用が割高になりがちです。

入居申込み前にB工事の詳細見積もりを取り、LAN配線や照明交換などC工事に切り替えられる項目がないか交渉することで、コストを抑えられます。

オフィス内装費用を抑える8つの方法

内装費用は工夫次第で大きく抑えられます。効果の高い8つの方法を紹介します。

ポイント
  • 物件選びと相見積もりが削減効果を左右する
  • 什器は中古活用でコストを圧縮できる
  • 閑散期の発注で値引き交渉が通りやすい
  • 居抜き物件やセットアップオフィスを選び、工事範囲そのものを減らす
  • C工事は3社以上の相見積もりを取り、単価を比較する
  • B工事の範囲を契約前に確認し、切り替え可能な項目を交渉する
  • 個室を減らし、オープンスペース中心のレイアウトにする
  • 什器は中古を活用し、チェアだけ新品にする
  • IT導入補助金など活用できる制度を調べる
  • 閑散期(4〜6月)に工事を発注し、値引きと工期短縮を狙う
  • 設計から施工まで一貫して対応できるワンストップ業者に依頼する

なかでも効果が大きいのは、設計から施工までを一貫して任せられるワンストップ業者への依頼です。

工事ごとに別々の業者へ発注すると、各社への調整の手間や中間マージンが発生します。

デザインから施工まで自社で対応できる業者なら、余分なコストを削減しやすくなります。

物件タイプ別の詳しい費用はスケルトン物件の内装工事費用の解説もあわせてご覧ください。

内装工事で失敗しないための注意点

初期費用だけに目を向けると、後から想定外の出費が発生しがちです。

契約前に確認しておきたい注意点を整理しました。

注意

退去時の原状回復費用や、見積書に載らない「隠れコスト」を見落とすと、予算を10〜30%超過することがあります。

原状回復費用を入居前に概算する

退去時の原状回復工事は、入居時の内装と同等以上の費用がかかることがあります。

スケルトン戻しが条件の場合、坪5〜15万円が目安です。

入居前に「内装工事費+退去時の原状回復費」のトータルで他物件と比較しておくと、安心して契約できます。

見積書の「一式」表記に注意する

見積書に「電気工事 一式」のように「一式」が多用されている場合は要注意です。

内訳が不明確なまま契約すると、追加費用が発生しやすくなります。

間仕切りの枚数や照明の台数など、数量と単価の明記を求めましょう。

あわせて、養生費や産廃処理費が含まれているかも確認してください。

工期遅延に備えて予備期間を確保する

旧オフィスの退去日と新オフィスの入居日の間には、最低2週間ほどの予備期間を設けてください。

工期が遅れると、旧・新オフィスの賃料が同時に発生する「二重賃料」のリスクが高まります。

近年は職人不足の影響で工期が延びやすいため、スケジュールには余裕を持たせることが大切です。

オフィス内装費用に関するよくある質問

オフィスの内装工事を検討するうえでよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。

費用感や工期の目安の参考にしてください。

Q

オフィス内装の坪単価はいくらですか?

A

物件タイプで異なり、スケルトン物件で坪30〜80万円、居抜き物件で坪10〜35万円、セットアップオフィスで坪0〜15万円が目安です。間仕切りの数や仕上げ材のグレード、B工事の範囲によって変動します。

Q

10人規模のオフィスの内装費用はいくらですか?

A

10人規模は25〜35坪が目安で、居抜きで300〜900万円、スケルトンで900〜1,500万円ほどです。什器や引っ越し費用を含めると、これに200〜600万円を加算して試算するとよいでしょう。

Q

内装工事の工期はどのくらいですか?

A

スケルトン物件で2〜3ヶ月、居抜き物件で2〜6週間、セットアップオフィスなら即入居〜2週間が目安です。繁忙期は工期が延びやすいため、移転スケジュールには予備期間を設けてください。

Q

内装費用を最も効果的に抑える方法は何ですか?

A

工事範囲を減らせる居抜き物件やセットアップオフィスを選ぶことが最も効果的です。あわせて相見積もりの実施、什器の中古活用、ワンストップ業者への依頼を組み合わせると、さらにコストを抑えられます。

まとめ:オフィス内装費用は物件選びで決まる

オフィス内装費用は、物件タイプによって坪10〜80万円と大きく変わります。

スケルトン・居抜き・セットアップオフィスのどれを選ぶかで、費用の大枠はほぼ決まると言ってよいでしょう。

この節のまとめ
  • 相場は坪10〜80万円で物件タイプが費用を左右する
  • 初期費用と原状回復費のトータルで比較する
  • 相見積もりとワンストップ依頼でコストを抑える

費用を抑えるうえで大切なのは、初期費用だけでなく退去時の原状回復費まで含めたトータルコストで比較することです。

あわせて、複数社からの相見積もり、什器の中古活用、設計から施工まで任せられるワンストップ業者の活用を組み合わせると、品質を保ちながら無駄な出費を減らせます。

自社の規模や物件状態に合った予算感をつかんだうえで、信頼できる業者に相談することが、納得のいくオフィスづくりへの近道です。

【監修者】松岡 祐希

株式会社オールメイク代表。

兵庫県を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなど店舗の内装工事をしています。 自社でも運営してる美容サロンなどもあるので、配置含めて設計図のパズルは得意になります。