15坪の店舗内装費用はいくら?坪単価と業種別の相場を解説
「15坪の店舗で内装工事をしたいけれど、費用がいくらかかるのか見当がつかない」
「スケルトンと居抜きで金額はどのくらい変わるのか」と、予算計画でお悩みではないでしょうか。
15坪の店舗内装費用はスケルトン物件で坪単価30万〜80万円(総額450万〜1,200万円)、居抜き物件で坪単価15万〜40万円(総額225万〜600万円)が相場です。
ただし業種や設備のグレードによって金額は大きく変動するため、自分の条件に合った費用感を正しく把握することが重要です。
この記事では、15坪店舗の物件タイプ別・業種別の費用相場から、工事費用の内訳、コストを抑える5つのコツ、失敗しないための注意点までわかりやすく解説します。
目次
15坪の店舗内装費用の相場

店舗の内装工事費用は、物件が「スケルトン」か「居抜き」かで大きく異なります。
15坪は小規模店舗としてはスタンダードなサイズですが、坪数が小さいほど設備工事の固定費が坪単価に反映されやすい点には注意が必要です。
ここでは物件タイプ別の費用相場を詳しく見ていきましょう。
- スケルトン物件:坪単価30万〜80万円(総額450万〜1,200万円)
- 居抜き物件:坪単価15万〜40万円(総額225万〜600万円)
- 業種・設備のグレード・物件の状態によって金額は大きく変動する
スケルトン物件の費用相場
スケルトン物件とは、内装がすべて撤去されコンクリートの骨組みだけが残っている状態の物件です。
壁・床・天井の仕上げから電気配線・給排水・空調設備まで、すべてをゼロから構築する必要があります。
15坪のスケルトン物件で内装工事を行う場合、坪単価30万〜80万円が相場です。
総額に換算すると450万〜1,200万円が目安になります。
飲食店のように厨房設備やダクト工事が必要な業種ほど、坪単価は上振れしやすくなります。
一方、デザインの自由度が高く、店舗コンセプトを忠実に再現できるのがスケルトン物件の最大のメリットです。
居抜き物件の費用相場
居抜き物件は、前テナントの内装や設備がそのまま残っている物件です。
既存の厨房設備や空調をそのまま活用できるため、初期費用を大幅に抑えられます。
15坪の居抜き物件の場合、坪単価15万〜40万円(総額225万〜600万円)が一般的な相場です。
前テナントが同業種であれば坪単価15万〜20万円台で収まるケースもあります。
ただし、設備の老朽化や業態の違いで大幅な改修が必要になると、スケルトンとほぼ変わらない金額になることもあるため、契約前に専門業者の立ち合い調査を依頼することが重要です。
物件タイプ別の費用比較表
15坪の店舗を想定した場合の、物件タイプ別の費用目安を以下の表にまとめました。
| 物件タイプ | 坪単価の目安 | 15坪の総額目安 | 工期の目安 |
|---|---|---|---|
| スケルトン物件 | 30万〜80万円 | 450万〜1,200万円 | 1.5〜2.5ヶ月 |
| 居抜き物件 | 15万〜40万円 | 225万〜600万円 | 2週間〜1.5ヶ月 |
上記の金額は内装工事費のみで、厨房機器や什器の購入費は別途発生するのが一般的です。
業種によっては機器費だけで100万〜300万円以上かかるため、総予算に含めて計画しましょう。
業種別に見る15坪の内装費用の違い

内装工事の費用は業種によって大きく異なります。
厨房設備やダクトが必要な飲食店と、設備負担の軽いオフィスでは坪単価に大きな差が生まれます。
ここでは代表的な4業種の費用相場を15坪に換算して解説します。
同じ15坪でも業種によって坪単価は2倍以上の差が出ます。飲食店は設備工事の比率が高く、オフィスは造作や仕上げ材のグレードが費用を左右します。
飲食店(カフェ・居酒屋・レストラン)
飲食店は給排水工事・ガス工事・排煙ダクト・空調工事など設備工事の項目が多く、内装費用が高額になりやすい業種です。
スケルトン物件の坪単価は30万〜80万円で、15坪なら450万〜1,200万円が目安となります。
カフェのように軽飲食であれば坪単価30万〜50万円に収まるケースが多い一方、居酒屋やレストランなど重飲食では50万〜80万円になることも珍しくありません。
焼肉店のように各席にロースターと換気設備が必要な業態では、坪単価が100万円を超えることもあります。
飲食店の内装費用について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:飲食店の内装費用はいくら?|坪単価の目安や内訳・費用を抑えるコツを解説
美容室・サロン
美容室やサロンは、シャンプー台の給排水工事やセット面の電気工事など、専門設備が必要な業種です。
スケルトン物件の坪単価は40万〜70万円で、15坪なら600万〜1,050万円が相場です。
居抜き物件で前テナントが同業種であれば、シャンプー台や給排水設備を流用でき、坪単価25万〜40万円程度に抑えられます。
デザイン性の高い内装やブランディングを重視する場合は坪単価が上がりますが、集客力やリピート率に直結する投資ともいえます。
関連記事:美容室の内装費用と坪単価の相場を解説!費用を抑える5つのポイントと業者の選び方
物販(アパレル・雑貨店)
アパレルや雑貨店などの物販は、厨房設備や大規模な配管工事が不要なため、飲食店や美容室に比べて内装費用を抑えやすい業種です。
スケルトン物件の坪単価は20万〜50万円で、15坪なら300万〜750万円が目安です。
費用の大部分を占めるのは壁・床・天井の仕上げ工事と照明計画です。
商品を引き立てるディスプレイ什器や照明にこだわると坪単価は高くなりますが、シンプルな内装にすれば坪単価20万円台で仕上げることも可能です。
オフィス・事務所
オフィスは厨房や給排水設備が原則不要で、最も内装費用を抑えやすい業種です。
スケルトン物件でも坪単価は10万〜30万円で、15坪なら150万〜450万円が目安となります。
ただし、来客スペースやエントランスにブランディング要素を取り入れる場合や、OAフロアの施工・ネットワーク配線の工事を含める場合は坪単価が上がります。
会議室の防音工事やセキュリティ設備の導入なども追加費用の要因です。
業種別の費用相場まとめ表
| 業種 | 坪単価(スケルトン) | 15坪の総額目安 |
|---|---|---|
| 飲食店(カフェ) | 30万〜50万円 | 450万〜750万円 |
| 飲食店(居酒屋・レストラン) | 40万〜80万円 | 600万〜1,200万円 |
| 美容室・サロン | 40万〜70万円 | 600万〜1,050万円 |
| 物販(アパレル・雑貨) | 20万〜50万円 | 300万〜750万円 |
| オフィス・事務所 | 10万〜30万円 | 150万〜450万円 |
上記はスケルトン物件の目安です。
居抜き物件の場合はこの50〜70%程度に抑えられるケースが多いですが、設備の状態次第で変動します。
15坪の内装工事費用の内訳

見積書を受け取ったときに「何にいくらかかっているのか」を判断できるよう、内装工事費用の主な内訳を把握しておきましょう。
- デザイン・設計費:総工事費の10〜15%が目安
- 造作・仕上げ工事費:壁・床・天井の施工で総額の30〜40%を占める
- 設備工事費:電気・空調・給排水で総額の30〜50%になることもある
デザイン・設計費
店舗のコンセプトに基づいて図面を作成する費用です。
算出方法は業者によって異なりますが、総工事費の10〜15%か、坪単価3万〜10万円で設定されるのが一般的です。
15坪の店舗なら45万〜150万円程度になります。
設計と施工を同じ業者に一括で依頼する「設計施工一貫」の会社を選ぶと、設計費が施工費に含まれるケースもあり、トータルコストを抑えやすくなります。
仮設・解体工事費
スケルトン物件で既存の壁や床を撤去する解体工事や、養生・仮設電気の設置にかかる費用です。
15坪の場合、20万〜50万円程度が目安になります。
居抜き物件でレイアウト変更を行う場合も、一部の解体工事が発生します。
造作・仕上げ工事費
壁・床・天井の下地づくりと仕上げ材の施工にかかる費用で、内装工事費の30〜40%を占める主要項目です。
15坪のスケルトン物件なら150万〜400万円程度かかります。
使用する素材によって金額は大きく変わります。
たとえば床材を塩ビタイルから無垢材に変更するだけで坪単価が5万〜10万円上がることもあります。
デザインと予算のバランスを見ながら、素材のグレードを調整することが大切です。
設備工事費(電気・空調・給排水)
電気配線・空調設備・給排水・ガス配管・ダクトなど、店舗を稼働させるためのインフラ工事です。
飲食店の場合は総工事費の30〜50%を占めることもあり、費用差が出やすい項目です。
| 工事項目 | 15坪の費用目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 電気工事 | 20万〜100万円 | 幹線引き換えが必要な場合は高額に |
| 給排水工事 | 30万〜80万円 | グリストラップ設置含む(飲食店の場合) |
| 空調・ダクト工事 | 30万〜150万円 | 業態により大きく変動 |
| ガス工事 | 10万〜50万円 | 容量増設が必要な場合は追加 |
電気容量の不足やガス管の引き直しが必要になると、想定外の追加費用が発生しがちです。
物件の内見時に電気容量・ガス容量・排水ルートの3点を確認しておくと、見積もりの精度が高まります。
家具・什器・備品費
テーブル・椅子・カウンター・棚・レジ台など、店舗運営に必要な家具や什器の費用です。
15坪の店舗なら50万〜200万円が目安ですが、オリジナル造作家具を採用すると300万円を超えるケースもあります。
既製品や中古品を上手に取り入れることでコストを抑えつつ、カウンターやメインの客席周りなど「お客様の目に触れる部分」にはこだわるのがバランスの取り方として効果的です。
15坪の内装工事費用を抑える5つのコツ

内装費用を抑えるには、物件選びから業者選定・素材の選び方まで、押さえるべきポイントがあります。
ここでは実践的な5つのコツを解説します。
- 居抜き物件の活用でスケルトンの50〜70%まで費用を削減
- 3社以上の相見積もりで適正価格を把握する
- 素材のグレードに優先順位をつけてメリハリをつける
居抜き物件を活用する
費用を抑えるうえで最もインパクトが大きいのは、居抜き物件の活用です。
前テナントの設備をそのまま使えれば、内装費用をスケルトン物件の50〜70%程度に圧縮できます。
とくに同業種の居抜きであれば、厨房レイアウトやダクトをそのまま流用でき、工期短縮にもつながります。
ただし居抜き物件では「造作譲渡料」が別途発生するケースがあるため、内装工事費だけでなくトータルのコストで比較検討しましょう。
相見積もりで適正価格を把握する
内装工事は業者によって金額に大きな差が出るため、最低でも3社以上から相見積もりを取るのが鉄則です。
見積もりの金額だけでなく、項目の細かさや含まれている範囲を比較することで、適正価格が見えてきます。
「一式」でまとめられている見積書よりも、工事項目ごとに金額が記載されている見積書のほうが信頼性は高いといえます。
不明瞭な項目があれば遠慮なく質問しましょう。
素材やグレードの優先順位を決める
すべての箇所に高グレードの素材を使うと予算はすぐにオーバーします。
お客様の目に触れるエントランスや客席周りにはこだわり、バックヤードや天井裏はコストを抑えるなど、メリハリのある配分が効果的です。
たとえば床材はお客様が直接歩く部分にタイルや無垢材を使い、厨房内は清掃性を重視した長尺シートにすることで、見た目の品質を保ちながらコストを削減できます。
設計施工一貫の業者を選ぶ
設計と施工を別々の業者に依頼すると、中間マージンや設計変更時の調整コストが発生します。
設計から施工まで一貫で対応できる業者を選ぶことで、コミュニケーションコストの削減と費用の透明性確保の両方が実現できます。
自社施工の体制がある業者であれば下請けへの外注費もかからず、坪単価ベースで10〜20%の差が出ることもあります。
補助金・助成金を活用する
店舗の開業や改装に使える補助金・助成金は複数あります。
代表的なものとして、「事業再構築補助金」「小規模事業者持続化補助金」「ものづくり補助金」などが挙げられます。
補助金の申請には事業計画書の作成や審査期間が必要なため、開業の3〜6ヶ月前から情報収集を始めるのがおすすめです。
自治体独自の助成制度もあるため、出店エリアの商工会議所や自治体のサイトも確認しましょう。
15坪店舗の内装で失敗しないための注意点

内装工事では、コンセプトの不明確さや動線設計のミス、追加費用の見落としがトラブルの主な原因です。
契約前に押さえておくべき注意点を解説します。
コンセプトの不明確さ、動線設計のミス、追加費用の見落としが15坪店舗の内装工事における3大失敗パターンです。
コンセプトを明確にしてから依頼する
「おしゃれな空間にしたい」だけでは内装業者に伝わりません。
ターゲット層・提供する商品やサービス・価格帯・競合との差別化ポイントを整理したうえで依頼すると、デザインのやり直しや追加工事を防げます。
参考にしたい店舗の写真やイメージを5〜10枚ほど集めておくと、業者との打ち合わせがスムーズに進みます。
動線設計は売上に直結する
15坪は限られたスペースのため、客席の動線とスタッフの動線が交差しない設計が求められます。
飲食店であれば、厨房と客席のバランスが売上効率を大きく左右します。
一般的に客席スペース60%・厨房スペース40%が目安とされていますが、業態によって適切な比率は異なります。
15坪の飲食店で席数を最大化しようとすると、通路が狭くなりお客様の居心地が悪くなります。
ゆとりを持った動線を確保することで客単価や滞在時間の向上が期待できます。
追加費用の発生を防ぐ確認事項
内装工事で最も多いトラブルが「想定外の追加費用」です。
以下の項目を契約前に必ず確認しておきましょう。
- 電気容量は業態に対して十分か(幹線引き換えの要否)
- ガス容量の増設は必要か
- 排水ルートと勾配は確保できるか
- ビルの管理規約に内装工事の制約はないか
- 近隣への騒音対策や搬入経路の制限はないか
これらは物件の内見時に内装業者の立ち合い調査で確認するのが最も確実です。
契約後に判明すると交渉の余地が狭まるため、物件の契約前に必ず専門業者に現地調査を依頼してください。
よくある質問

15坪の店舗内装に関するよくある疑問をQ&A形式でまとめました。
Q
15坪の飲食店の内装費用はいくらですか?
A
スケルトン物件で坪単価30万〜80万円(総額450万〜1,200万円)、居抜き物件で坪単価15万〜40万円(総額225万〜600万円)が相場です。カフェなど軽飲食は安く、焼肉店や居酒屋など重飲食は設備費用がかさむため高くなります。なお、上記に厨房機器の購入費は含まれていないのが一般的です。
Q
居抜き物件とスケルトン物件はどちらがお得ですか?
A
初期費用だけで見れば居抜き物件のほうがお得です。前テナントの設備を流用できれば、スケルトン物件の50〜70%程度に費用を抑えられます。ただし、設備の老朽化で大幅な改修が必要になるケースもあるため、契約前に専門業者の現地調査を依頼して実態を把握することが重要です。
Q
内装工事の坪単価が業種で違うのはなぜですか?
A
業種によって必要な設備工事の内容と規模が異なるためです。飲食店は厨房の給排水・ガス・排煙ダクトなど大規模な設備工事が必要ですが、オフィスはこれらが不要なため坪単価が低くなります。美容室はシャンプー台の給排水やセット面の電気工事が固有のコスト要因です。
Q
15坪の店舗内装工事にかかる工期はどのくらいですか?
A
スケルトン物件で1.5〜2.5ヶ月、居抜き物件で2週間〜1.5ヶ月が目安です。デザインの打ち合わせから設計完了まで別途1〜2ヶ月かかる場合もあるため、オープン日から逆算して早めに動き出すことが大切です。
Q
15坪の内装費用を最も安く抑える方法は?
A
同業種の居抜き物件を選ぶのが最も効果的です。そのうえで3社以上の相見積もり、中古什器の活用、補助金の申請を組み合わせることで、さらにコストを圧縮できます。ただし安さだけを追求すると仕上がりや耐久性に影響するため、こだわるべき部分と抑える部分の優先順位を明確にすることが重要です。
まとめ

15坪の店舗内装費用は、物件の状態と業種によって225万〜1,200万円と大きな幅があります。
費用を正しく見積もるためには、まず自分の業態に合った坪単価の相場を把握し、スケルトンと居抜きのどちらが適しているかを判断することが出発点です。
- 15坪の内装費用はスケルトンで450万〜1,200万円、居抜きで225万〜600万円が相場
- 業種によって坪単価は2倍以上の差が出るため、自分の業態に合った相場観を持つことが重要
- 居抜き物件の活用・相見積もり・補助金の3つがコスト削減の基本
- 契約前の専門業者による現地調査で、追加費用の発生リスクを防げる
相見積もりや素材のグレード調整、補助金の活用といった具体的な施策を組み合わせることで、品質を保ちながらコストを最適化できます。
内装は開業後の売上やリピート率に直結する投資でもあるため、「安く済ませる」だけでなく「かけるべき箇所にしっかりかける」意識が長期的な成功につながります。
費用や工期について不安がある方は、物件が決まる前の段階でも内装業者に相談することをおすすめします。
早めに専門家のアドバイスを受けることで、物件選びから予算計画まで精度の高い判断ができるようになります。