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2026.09.29
10:02

整体院の内装8つのポイント|坪単価の相場と費用を抑えるコツ

整体院の開業やリニューアルを考えているものの、「どんな内装なら患者さんに選ばれるのか」「工事費用はいくらかかるのか」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

内装の印象は、初めての来院の決め手やリピート率に直結します。整体院の内装は、清潔感・動線・プライバシー・リラックスできる雰囲気の4つを軸に設計するのが成功の近道です。費用は坪単価20万〜50万円程度が目安で、物件の状態や内装の仕様によって変わります。

この記事では、整骨院との法的ルールの違いから、内装で押さえたい8つのポイント、人気のデザインスタイル、費用相場と節約のコツ、工事の流れと業者選びまでをまとめて解説します。

目次

整体院と整骨院で異なる内装の法的ルール

整体院と整骨院では、内装に適用される法律が異なります。施術所の構造設備基準の中身と、整体院でも守るべき法令を確認しておきましょう。

ポイント
  • 整骨院や鍼灸院などの施術所には法律で定められた構造設備基準がある
  • 整体院は国家資格のない民間療法のため、この基準の対象外
  • 整体院でも建築基準法や消防法、ビルの管理規約は守る必要がある

整骨院や鍼灸院には構造設備基準がある

柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師が施術を行う「施術所」は、法律で内装の最低基準が決められています。整骨院の居抜き物件を検討する場合や、将来的に国家資格者を雇って併設したい場合は、次の基準を知っておくと役立ちます。

項目主な基準
施術室6.6㎡以上の専用の部屋
待合室3.3㎡以上
換気施術室面積の7分の1以上を外気に開放できる、または換気装置がある
衛生設備器具や手指の消毒設備がある

自治体によっては、施術室と待合室を固定壁で区切ることなども指導されています。
参考:柏市 施術所の構造設備の基準等

整体院は基準の対象外でも参考にしたい

整体やカイロプラクティックは国家資格制度のない民間療法にあたるため、上記の構造設備基準は適用されません。レイアウトの自由度が高い点は、整体院のメリットです。

とはいえ、基準の内容は「患者さんが清潔で安心して過ごせる空間」の目安として参考になります。とくに換気と待合スペースは、快適性に直結するため意識しておきましょう。なお、整骨院などの施術所の専用施術室内で整体を行うことは自治体の指導で認められていないのが一般的です。併設を考える場合は、部屋を分ける前提で設計が必要です。

民間療法の位置づけや施術室の扱いは、自治体の案内でも示されています。
参考:堺市 あん摩マッサージ指圧業等施術所

建築基準法や消防法は整体院にも適用

整体院に施術所の基準がないとはいえ、建物に関する法令は業種を問わず守る必要があります。見落としやすいのは次の3点です。

  • 内装制限:建物の用途や規模によって、壁や天井に燃えにくい材料を使うルール
  • 消防設備:延床面積や階数に応じて必要となる消火器・誘導灯・火災報知設備など
  • 管理規約:テナントビルやマンションごとに定められた工事時間や使用できる設備の制限

これらは物件ごとに条件が異なるため、物件契約の前に内装業者や管理会社へ確認しておくと、工事のやり直しや追加費用を防げます。

整体院の内装で押さえたい8つのポイント

内装づくりは、コンセプトとターゲットを決めることから始まります。そこから動線・受付・施術室・照明・設備・素材・バリアフリーまで、8つのポイントを順に検討すると、見た目と使いやすさを両立した整体院に仕上がります。

コンセプトとターゲットを最初に決める

内装づくりは、誰に・どんな施術を・どんな雰囲気で届けるかを決めるところから始めましょう。コンセプトが曖昧なまま進めると、色や素材に統一感がなくなり、印象に残りにくい院になってしまいます。

とくに配色は、ターゲットに与える印象を大きく左右します。色ごとの印象の違いを参考に、メインカラーを決めましょう。

色与える印象向いている院
ベージュ・ブラウン温もり・安心感地域密着型・幅広い年代向け
グリーン安らぎ・自然な癒しリラクゼーション重視
ネイビー・ブルー冷静さ・誠実さ姿勢改善やスポーツ系の施術を打ち出す院
淡いピンクやさしさ・柔らかさ産後ケアなど女性向け

メインカラーは壁や床など面積の大きい部分に使い、アクセントカラーはカーテンや小物に絞ると、まとまりのある空間になります。ターゲット像を業者と共有しておくと、提案の精度も上がるでしょう。

動線を意識してレイアウトを組む

限られた広さで開業することの多い整体院では、患者さんとスタッフの動線がスムーズかどうかで快適性が大きく変わります。レイアウトを考える際は、次の点をチェックしましょう。

  • 入口から受付、待合、施術室まで迷わず移動できる
  • 施術を終えた患者さんと待合の患者さんが鉢合わせしにくい
  • 更衣スペースやトイレが施術室から近い
  • タオルや消耗品の収納がスタッフの動線上にある

施術ベッドの周囲には施術者が回り込める余裕が必要です。ベッドの台数から逆算して間取りを決めると、窮屈なレイアウトを避けられます。

受付と待合室は清潔感を最優先に

受付と待合室は、患者さんが最初に目にする場所です。整体院は体に直接触れる施術を行うため、清潔感のない空間は来院をためらわせる原因になります。

カウンター周りは物を出しっぱなしにしないよう、あらかじめ収納を造作しておくのが効果的です。待合には座り心地のよいソファを置き、雑誌やパンフレットの置き場も決めておくと、散らかった印象を防げます。料金表や施術メニューを見やすく掲示しておけば、初めての方も安心して待てるでしょう。

施術室はプライバシーと防音に配慮

施術中の患者さんは、体の悩みを話したり薄着になったりすることがあります。そのため、施術室では視線と音を遮る工夫が欠かせません。

  • ベッドが複数ある場合は、カーテンやパーテーションで個別に区切る
  • 個室にする場合は、天井まで届く間仕切り壁で会話が漏れにくくする
  • 待合との間に吸音材を入れる、BGMを流すなどで音を和らげる

個室は満足度が高い反面、工事費がかさみます。予算に応じて、個室1室+カーテン区切りのように組み合わせるのも一つの方法です。

照明で安心感とくつろぎを演出する

照明は、壁紙や家具を変えなくても空間の印象を大きく変えられる要素です。場所ごとに光の色や明るさを使い分けると、整体院らしい落ち着きを演出できます。

場所おすすめの照明期待できる効果
受付明るめの昼白色清潔感と信頼感
待合室温かみのある電球色緊張を和らげる
施術室調光できる照明と間接照明施術中のリラックス

仰向けで施術を受ける患者さんの目に、ダウンライトの光が直接入らない配置にすることも大切です。間接照明の取り入れ方は、店舗の雰囲気を高める間接照明の手法と費用相場も参考になります。

空調・換気とコンセントの位置を計画する

見落としやすいのが設備の計画です。整体院では、電動ベッドや温熱機器、パソコン、予約端末など電気を使う機器が意外と多くなります。コンセントが足りないと延長コードが床を這い、見た目が悪いうえ転倒の原因にもなるため、次の点を確認しましょう。

  • 施術ベッドや受付の位置に合わせてコンセントを配置する
  • 使う機器の消費電力を合計し、電気容量が足りるか確認する
  • 施術室ごとに温度を調整できる空調と換気設備を設ける
  • 施術の前後に手を洗える手洗い場を動線上に置く

薄着で施術を受ける患者さんは、室温の変化に敏感です。電気容量の増設や給排水の移設は後から行うと費用がかさむため、設計段階で使用予定の機器リストを業者に渡しておきましょう。

床や壁は掃除しやすい素材を選ぶ

整体院は毎日多くの人が出入りし、施術ベッドの移動もあるため、汚れにくく傷に強い素材を選ぶと長くきれいな状態を保てます。

  • 床:水拭きしやすいフロアタイルやクッションフロア
  • 壁:汚れ防止加工や抗菌加工が施された壁紙
  • 家具:アルコール消毒に耐えられる合皮やメラミン化粧板

カーペットは足音を抑えられる一方で、髪の毛やほこりが残りやすい素材です。使うなら待合の一部に限定し、取り外して洗えるラグにすると衛生管理が楽になります。

バリアフリーで誰もが通いやすくする

整体院には、腰痛や膝の痛みで歩くのがつらい方や、高齢の方も来院します。体に不安がある人ほど「移動のしやすさ」で院を評価するため、設計段階から配慮しておきましょう。

  • 入口から施術室まで、つまずきやすい床の高低差をつくらない
  • 靴を脱ぐ院では、座って履き替えられるベンチを置く
  • 立ち上がりや着替えの際につかまれる場所をつくる
  • 施術ベッドは乗り降りしやすい高さに調整できるものを選ぶ

靴の脱ぎ履きや着替えは、痛みを抱える患者さんにとって意外と負担の大きい動作です。玄関と更衣スペースの使いやすさまで考えておくと、「通いやすい院」として選ばれやすくなります。

整体院で人気のおしゃれな内装デザイン3選

機能面の考え方を押さえたら、次は空間の雰囲気です。整体院で採用例の多い3つのスタイルを、向いている院のタイプとあわせて紹介します。

ポイント
  • 幅広い年代に好まれる木目調のナチュラル空間
  • 清潔感と専門性を伝えやすい白基調のクリーン空間
  • 上質さと非日常感を演出できる和モダン空間

3つのスタイルの特徴を比較すると、次のとおりです。自院のコンセプトやターゲットに合うものを選びましょう。

スタイル与える印象向いている院主な色・素材
ナチュラル温もり・親しみやすさ地域密着型・ファミリー層向け木目、白、グリーン
クリーン清潔感・専門性スポーツ整体・医療連携型白、ライトグレー、ネイビー
和モダン上質・非日常感自費施術中心・大人向け濃い木目、格子、和紙調

実際の空間のイメージをつかむには、写真で完成形を見るのが近道です。サロンやクリニックなど施術系店舗の仕上がりは、オールメイクの施工事例一覧もあわせてご覧ください。

木目調で温もりのあるナチュラル空間

ナチュラルスタイルは、年代や性別を問わず受け入れられやすい定番のデザインです。木目調のフローリングに白い壁を合わせるだけで、やわらかく親しみやすい雰囲気になります。

観葉植物やリネン素材のカーテンを加えると、自然の中にいるようなくつろぎを演出できます。無垢材は費用がかさむため、床は木目調のフロアタイル、受付カウンターだけ本物の木材にするなど、目に触れやすい場所に絞って素材を使い分けるとコストを抑えやすいでしょう。

白基調で清潔感のあるクリーン空間

クリーンスタイルは、白やライトグレーを中心に配色し、清潔感と専門性を前面に打ち出すデザインです。姿勢改善やスポーツ障害のケアなど、根拠に基づく施術を訴求したい院と相性がよいでしょう。

白い面が多いと照明を反射して明るく見える一方、病院のような緊張感を与えることもあります。待合のソファや施術ベッドまわりに木製の脚やファブリックを取り入れると硬さが和らぎ、居心地のよさを保てます。

和紙や格子を取り入れた和モダン空間

和モダンスタイルは、格子の間仕切りや和紙調の照明カバー、濃い色の木材など、日本的な素材を現代風に取り入れたデザインです。旅館のような上質さを感じられるため、自費の長時間メニューが中心の院や、大人の女性をターゲットにする院に向いています。

格子の間仕切りは、視線をやわらかく遮りながら光を通すため、施術スペースの区切りとしても実用的です。一方で、和の要素を詰め込みすぎると古めかしい印象になります。素材は2〜3種類に絞り、受付まわりは明るく保つとモダンさを損ないません。

整体院の内装工事にかかる費用相場と内訳

整体院の内装費用は、仕様のグレードと物件の状態で大きく変わります。坪単価の目安と工事費の内訳、見落としやすい費用を順に確認します。

ポイント
  • シンプルな仕様の坪単価は20万〜30万円程度が目安
  • 造作や照明にこだわった仕様では30万〜50万円程度に上がる
  • 居抜き物件や自宅開業なら総額を大きく抑えられる
  • 予備費や退去時の原状回復費用も見込んでおく

坪単価は内装の仕様によって変わる

整体院を含む治療院の内装工事費は、坪単価をもとに見積もられることが多く、仕様によって次のように幅があります。

仕様坪単価の目安内容の例
シンプル仕様20万〜30万円既製品の家具、量産品の壁紙や床材
こだわり仕様30万〜50万円造作カウンター、間接照明、個室の施術室
高級仕様50万円以上天然素材の多用、オーダー家具、複数の完全個室

たとえば15坪の整体院をシンプル仕様で仕上げる場合、300万〜450万円程度がひとつの目安です。ただし、相場は地域や物件の条件、業者によっても変わります。最終的な金額は、物件を見てもらったうえでの見積もりで判断しましょう。

物件の状態で内装費の総額は変わる

同じ広さでも、どんな状態の物件から工事を始めるかで総額は大きく変わります。

物件のタイプ特徴費用の傾向
スケルトン物件内装や設備をゼロからつくるため自由度が高い高くなりやすい
居抜き物件前のテナントの内装や設備を活用できる抑えやすい
自宅の一室既存の部屋を施術スペースに改装する小規模な改装なら最も抑えやすい

たとえば10坪のテナントをスケルトンからシンプル仕様でつくる場合、坪単価20万〜30万円で計算すると200万〜300万円程度が内装工事費の目安です。居抜き物件なら既存の設備を活かせる分、この金額から大きく下げられる可能性があります。

スケルトン物件の費用感をさらに詳しく知りたい方は、スケルトン物件の内装工事費用と業種別の坪単価もあわせてご覧ください。

内装工事費の主な内訳を把握する

見積書の妥当性を判断するには、何にいくらかかっているのかを理解しておくことが大切です。整体院の内装工事では、主に次の費用が発生します。

  • 設計・デザイン費:図面作成や内装プランの提案にかかる費用
  • 内装仕上げ工事費:間仕切り壁、床、壁紙、天井などの工事費用
  • 電気・照明工事費:コンセント増設や照明器具の取り付け費用
  • 給排水・空調工事費:手洗い場やトイレ、エアコン、換気設備の費用
  • 家具・造作費:受付カウンターや収納棚などの製作費用

このほか、看板工事や施術ベッドなどの備品購入費は別途かかるケースが多いため、内装費以外の予算も含めて資金計画を立てることが重要です。

予備費と原状回復費用も見込んでおく

内装工事では、壁や天井を解体して初めて、下地の傷みや配管の劣化がわかることがあります。想定外の補修に備えて、見積金額とは別に予備費を確保しておくと、開業直前に資金が足りなくなる事態を防げます。

また、テナント物件では退去時に借りたときの状態へ戻す「原状回復」の義務があり、大がかりな造作ほど撤去費用も膨らみます。契約前に次の項目を確認しておきましょう。

  • 退去時の原状回復の範囲(スケルトンに戻す必要があるか)
  • 工事区分(A工事・B工事・C工事)ごとの発注先と費用負担
  • 造作や設備を次のテナントに譲渡して退去できるか

工事区分とは、ビルの共用部などオーナーが費用を負担するA工事、テナント負担でオーナー指定業者が行うB工事、テナントが自由に業者を選べるC工事の区分です。とくにB工事は業者を選べず割高になりやすいため、空調や防災設備の変更が含まれるかを事前に確認しておきましょう。

整体院の内装費用を抑える4つのコツ

内装費用は、物件選びと予算配分の判断で数十万〜数百万円変わります。効果の大きい順に4つの方法を紹介します。

ポイント
  • 居抜き物件や設備付き物件を選ぶ
  • お金をかける場所にメリハリをつける
  • 複数の業者から相見積もりを取る
  • 補助金や助成金の活用を検討する

居抜き物件や設備付き物件を選ぶ

費用を抑えるうえで最も効果が大きいのは、物件選びです。整骨院やエステサロン、美容室などの居抜き物件なら、間仕切りや手洗い場、照明をそのまま活かせる可能性があります。

とくに業務用エアコンや換気設備は、新設すると費用がかさむ設備です。空調が備わっている物件を選べば、その分の工事費を削減できます。

ただし、設備が古く結局交換が必要になるケースもあります。契約前に内装業者と一緒に内見し、再利用できる設備を見極めましょう。

お金をかける場所にメリハリをつける

限られた予算で満足度の高い内装にするには、投資する場所と節約する場所を分けることが大切です。

区分対象となる場所考え方
お金をかける入口、受付、施術室の照明第一印象と施術中の満足度に直結
節約するスタッフルーム、収納内部、天井患者さんの目に触れにくい

家具は既製品を活用し、造作は受付カウンターなど印象を左右する部分に絞りましょう。施術ベッドや物理療法機器などの高額な備品は、購入だけでなくレンタルや分割払いも比較すると、開業時の手元資金を残しやすくなります。

複数の業者から相見積もりを取る

同じ工事内容でも、業者によって見積金額や提案内容は異なります。2〜3社以上から見積もりを取り、比較検討しましょう。

比較の際は、各社に同じ条件(広さ、ベッドの台数、個室の数、希望するデザインのイメージ)を伝えることがポイントです。条件がそろっていないと、金額の差が工事内容の違いによるものか判断できません。また、金額の安さだけで決めず、工事範囲に抜けがないか、アフターフォローがあるかも確認しておくと安心です。

補助金や助成金の活用を検討する

開業や店舗改装では、国や自治体の補助金・助成金を活用できる場合があります。たとえば、創業者向けの支援制度や、小規模事業者の販路開拓を後押しする補助金などが代表的です。

ただし、多くの制度は工事の契約・着工前の申請が必要です。公募時期や対象経費、要件は年度ごとに変わるため、事業を行う地域の自治体や商工会議所の最新情報を早めに確認しておきましょう。

整体院の内装工事の流れと業者の選び方

内装工事は「相談・物件確認→設計→見積もり・契約→施工→引き渡し」の順に進みます。工期はスケルトン物件で1〜2ヶ月ほどかかるため、開業日から逆算して余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

相談から引き渡しまでの基本的な流れ

整体院の内装工事は、一般的に次の流れで進みます。

  1. 相談・物件確認:コンセプトや予算を伝え、候補物件を業者と確認する
  2. プラン提案・設計:レイアウトやデザインの案、完成予想図を作成してもらう
  3. 見積もり・契約:工事範囲と金額を確認して契約する
  4. 施工:解体、間仕切り、電気・設備、仕上げの順に工事を行う
  5. 完了検査・引き渡し:仕上がりを確認し、不具合があれば手直しを依頼する

とくに重要なのが最初の物件確認です。契約前に業者の目で物件を見てもらうと、電気容量の不足や給排水の位置など、後から追加費用になりやすい問題を早めに把握できます。設計の段階では、パース(完成予想図)で色や照明の雰囲気を確認しておくと、完成後のイメージのずれを防げます。

工期はスケルトンか居抜きかで変わる

工事期間は、物件の状態と工事の規模によって大きく異なります。壁や床、設備をすべてつくるスケルトン物件では、施工だけで1〜2ヶ月ほどかかるのが一般的です。

居抜き物件で壁紙の張り替えや照明の交換が中心なら、より短期間で済む場合もあります。ただし、施工前の設計や見積もりの調整にも数週間かかるため、物件契約から開業までは余裕を持ったスケジュールを組みましょう。家賃が発生している期間に工事が長引くと、開業前のコストがかさむ点にも注意が必要です。

整体院の内装業者を選ぶチェックポイント

内装の仕上がりと費用は、依頼する業者によって大きく変わります。業者を比較する際は、次の項目を確認しましょう。

  • 整体院やサロンなど、施術を行う店舗の施工実績がある
  • 打ち合わせで施術内容や1日の患者数まで確認してくれる
  • 契約前に現地調査を行い、設備の状態を確認してくれる
  • 見積書の項目ごとに数量と単価が記載されている
  • 引き渡し後の不具合にどこまで対応するか明示されている

数量や単価が書かれていない見積書は、どこまでが工事範囲なのか判断しにくく、追加費用のもとになりがちです。業者選びの考え方は、クリニック内装デザイン業者の費用相場と選び方でも詳しく紹介しています。

整体院の内装に関するよくある質問

自宅開業の可否、必要な広さ、工事期間など、整体院の内装を検討する方から寄せられやすい疑問をまとめました。

Q

整体院は自宅の一室でも開業できますか?

A

整体院は整骨院のような構造設備基準の対象外のため、自宅の一室で開業するケースもあります。ただし、賃貸住宅やマンションでは規約で事業利用が禁止されている場合があるため、事前確認が必要です。また、生活空間と施術スペースを分け、家族の生活音や私物が患者さんの目に入らないよう配慮しましょう。

Q

整体院の開業にはどのくらいの広さが必要ですか?

A

整体院に法律上の広さの基準はなく、ベッドの台数やスタッフ数によって必要な広さは変わります。目安としては、整骨院などの施術所の基準である「施術室6.6㎡以上・待合室3.3㎡以上」を最低ラインと考え、ベッド周りに施術者が動けるスペースを加えて検討すると失敗しにくくなります。

Q

整骨院の居抜き物件を整体院として使えますか?

A

使えるケースは多く、施術室の間仕切りや手洗い場、照明をそのまま活かせれば内装費を抑えられます。ただし、造作譲渡料の有無や設備の劣化状況、前の院の看板や名称の印象が地域に残っていないかは事前に確認しておきましょう。

Q

内装工事の期間はどれくらいかかりますか?

A

スケルトン物件から内装をつくる場合、施工だけで1〜2ヶ月ほどかかるのが一般的です。居抜き物件で部分的な改装にとどめる場合は、より短期間で済むこともあります。設計や見積もりの期間も必要になるため、開業予定日から逆算して早めに業者へ相談しましょう。

Q

おしゃれさと清潔感はどちらを優先すべきですか?

A

整体院では清潔感を優先し、そのうえでおしゃれさを加えるのがおすすめです。体に触れる施術を行う業態のため、デザイン性が高くても不衛生に見える空間は信頼を得にくくなります。掃除しやすい素材で清潔感の土台をつくり、照明や小物で個性を出すとバランスよく仕上がります。

まとめ|整体院の内装は清潔感と動線が鍵

整体院の内装は、見た目のおしゃれさだけでなく、患者さんが安心して体を預けられる空間かどうかが集客とリピートを左右します。清潔感のある受付、スムーズな動線、プライバシーに配慮した施術室を基本に、ターゲットに合ったデザインスタイルを選びましょう。

この記事のまとめ
  • 整体院は施術所の構造設備基準の対象外だが、建築基準法や消防法は守る
  • コンセプトと配色を決めてから、動線・プライバシー・照明・設備を設計する
  • 坪単価はシンプル仕様で20万〜30万円、こだわり仕様で30万〜50万円程度が目安
  • 居抜き物件の活用や相見積もりで費用を抑え、予備費と原状回復費も見込む

費用は物件の状態や内装の仕様によって大きく変わるため、物件契約の前に内装業者へ相談し、複数社の見積もりを比較することが失敗を防ぐ近道です。この記事のポイントを参考に、長く愛される整体院づくりを進めてください。

【監修者】松岡 祐希

株式会社オールメイク代表。

兵庫県を中心に全国各地の美容室・サロン・飲食店・病院・オフィス・クリニックなど店舗の内装工事をしています。 自社でも運営してる美容サロンなどもあるので、配置含めて設計図のパズルは得意になります。